【サッカー】あなたは速筋派?遅筋派?フィジカル強化に必要な筋肉の予備知識

【サッカー】あなたは速筋派?遅筋派?フィジカル強化に必要な筋肉の予備知識

【サッカー】あなたは速筋派?遅筋派?フィジカル強化に必要な筋肉の予備知識


みなさん、いつもブログを閲覧して頂きありがとうございます。



サッカーは有酸素系パフォーマンスをベースとして、無酸素系のハイパワーパフォーマンスを90分間継続しなければならないコトから、サッカーの競技特性は数あるスポーツの中でトップレベルで複雑性が高いと言えます。


そんな中、パフォーマンスの基本となるのが『筋肉』。


多くの方は、既にご存知かもしれませんが…


筋肉は性質・構造上の違いから、瞬発的なパフォーマンスを得意とする『速筋繊維』と持久的なパフォーマンスを得意とする『遅筋繊維』が存在します。



これら異なるタイプの筋繊維の割合は人によって異なり、瞬発的なパフォーマンスを得意とする選手は『速筋繊維』、持久的パフォーマンスを得意とする選手は『遅筋繊維』がそれぞれ優位で、速筋繊維と遅筋繊維の割合によってパフォーマンスの質が決まるといっても過言ではありません。



この『速筋線維』の割合と『遅筋繊維』の割合は先天的な影響が大きく、トレーニングでは変化しないと言われています。



その為、サッカーにおいてフィジカル強化を効率的に行う為には、速筋繊維と遅筋繊維の特性の違いを理解しておかなければなりません。



ということで、今回はサッカーにおけるフィジカル強化について、まとめたいと思います。







①:筋肉の構造


私たちが一般的に想像する筋肉は『骨格筋』と呼ばれ、目や耳などの感覚器からの情報を脳からの指示によって収縮し骨格を動かす役割があります。


骨格筋は骨に腱として付着し、筋肉に移行し関節をまたいで、再び腱に移行し骨に付着する走行をしています。


脳からの指示によって骨格筋が収縮するコトで関節が動き、全身に張り巡らされた神経によって、全身の筋肉が連動して働き複雑な動きが可能となるのです。


骨格筋のモデルは以下の通り。





②:筋繊維のタイプについて


○速筋(Type IIb)

『速筋線維』の見た目は白く、その見た目から『白筋』と呼ばれています。


無酸素のエネルギーシステムを活用しているので、疲れ易いけど短時間で強い力を発揮でき、遅筋繊維に比べて筋肥大し易い特徴があります。

以上の特徴から、瞬発系種目の100mや200mのショートスプリンターや自転車競技などの種目の様に短時間で爆発的なパワーを発揮しなければならないアスリートが多く所有していると言われいます。

サッカーのパフォーマンスで言うと、相手コートラスト1/3でゴールに迫るパフォーマンスや自陣1/3でのゴールを死守するパフォーマンスなど、試合を決定づけるシーンに貢献される筋繊維になります。


○遅筋(Type I)

速筋線維の見た目は白いの対し『遅筋繊維』は赤く見えるコトから『赤筋』と呼ばれます。

持久的パフォーマンスに特化した遅筋繊維内には多くのヘモグロビンが含まれており、その影響で赤く見えると言われています。

遅筋繊維には多くの毛細血管が張り巡らされており、持久的パフォーマンスに重要な酸素を筋肉に効率的に運べる構造になっているのです。


遅筋繊維は有酸素系のエネルギーシステムを使っており、マラソン選手やトライアスロン選手など持久系種目のアスリートが割合多く所有していると言われています。

90分の試合で10km以上の移動距離が求められる現代サッカーにおいて、ハイパワーパフォーマンスを90分間継続する為のベースに必要な筋繊維。

また、トップレベルの選手は1シーズンで長距離移動を含む70試合以上のハードスケジュールをこなさなければなりません。

ケガなくシーズン通して試合に出場し続ける為には、疲労回復のためのリカバリー能力が鍵となります。

遅筋繊維の多いアスリートは、酸素や栄養素を筋肉に満遍なく送り届けられるのでリカバリー能力が高いとも言われています。


○中間筋(Type IIa)


『遅筋繊維(Typ Ⅰ)』と『速筋繊維(TypⅡb)』の関係は、遠洋を常に泳ぎ回るマグロの様な赤身魚とヒラメやカレイの様に餌を採る時に、瞬発的に動く白身魚の関係に似ています。


そして、前述した通りこの2つの筋繊維の割合は、先天的に決まっており、トレーニングでは変化させられないと言われていますが、その中間の性質を持った筋肉も存在します。


中間筋(TypⅡa)は、速筋繊維と遅筋繊維の両方の性質を持った筋繊維。



中間筋はトレーニングによって速筋線維と遅筋繊維どちらにも変化さえられると言われています。

目標とするパフォーマンスを手に入れる為には、競技特性や個人のパフォーマンスを考慮し、中間筋(Type Ⅱa)を変化させるコトが鍵となるのです。



③:速筋線維の鍛え方



速筋線維は、短時間で強い力を発揮できるのが特徴。


速筋線維の鍛え方は、ウェイトトレーニングでは高重量・低回数や着地を伴うジャンプ系種目など瞬間的に爆発的な力を使わなければならないトレーニングで鍛えるコトが可能。


短距離スプリントでも鍛えるコトも可能。


④:遅筋繊維の鍛え方


遅筋線維は、爆発的な力を出すのは苦手だけど強度の低い運動を長時間継続できるのが特徴。


遅筋線維のトレーニングの代表格は、水泳やランニングやジョギングなどの有酸素運動。


同じリズムで、何度も繰り返すようなトレーニング方法で鍛えられるといわれています。


また、ウェイトトレーニングでも低負荷・高回数の反復で刺激を入れられるとも言われいます。


⑤:まとめ


以上、今回は”【サッカー】あなたは速筋派?遅筋派?フィジカル強化に必要な筋肉の予備知識″でした。


筋繊維のタイプから考えると、得点シーンに関わるDFやFWは速筋繊維優位の瞬発的な能力が要求され、中盤で絶えず動き回り汗をかかなければならないMFは遅筋繊維優位の持久的な能力が要求される。このコトからどちらの筋繊維を多く持っているかによってポジション適正は変わるかもしれません。


いずれにしても、持久力と瞬発力の両方に関わる中間繊維のトレーニングは、重要なカギを握ります。


今回の記事を読まれた方が、選手のパフォーマンスを筋繊維の割合から見直しケガの予防•パフォーマンスアップに活かして頂ければ幸いです。