空気を読む日本人と言葉で解決するドイツ人
みなさんいつもブログを閲覧して頂きありがとうございます。
ドイツで働いていると、なんでこんなにも働きにくいのだろうと感じるコトがよくあります。
私の言葉足らずで誤解を生むコトもありますし…
逆に、ドイツ人は何でも言葉にするので、五月蝿くてストレスに感じるコトはよくあります…
今までは、文化や国民性が違うというコトで自分の中で消化しようとしていましたが…
今日は、このコトについて深く考えるコトにしました。
1️⃣:言語への依存度
【言語への依存度】
この表は、その国の言葉がどれだけ言語に依存しているかというコトを現しています。
『言語への依存度…』
なかなか、聴き慣れない表現なので、少し補足。
バーバルコミュニケーションとノンバーバルコミュニケーションの割合だと考えて頂けると分かりやすいかもしれません。
表の左側に位置する言語は、相手の意図を理解する際に、よりバーバルコミュニケーションの重要性が高い言語。
一方で、表の右側に位置する言語は、よりノンバーバルコミュニケーションの重要性が高い言語になります。
こうみると、ドイツ語は、表の左側に位置していて、日本語は、表の右側に位置。
それだけ、コミュニケーションの方法に違いがあるというコトです。
2️⃣:空気を読む日本人
『空気を読む』は日本独特の文化
上の表で日本語が一番右側に位置している理由として、日本社会では、お互いの意図を察したり、その場の雰囲気を感じとる能力が求められるからだと思います。
いわゆる、『空気を読む』という文化です。
しかし、海外で働いていると、この様な働き方は、普通ではないコトに気がつかされます。
私も働いていて
『こんなコトも察しないのか…わざわざ口にしなくても分かるだろう。気が利かないな…』
と感じるコトがよくあります。
しかし、ドイツという国で日本人がこの様な思いを持ちながら働いていると、完璧な独り相撲。余計なストレスをため込むだけになってしまいます。
ドイツ人からしてみれば…
『空気読め?何それ?』
『言葉にしなければ、解決出来ない。』
という意見なのは間違いありません。
ドイツには、そもそも『空気を読む』という言葉すら存在しないのです。
”以心伝心”や”阿吽の呼吸”という似た言葉も存在する
”空気を読む”の類義語には、”以心伝心”や”阿吽の呼吸”が挙げられます。
どちらも、言葉にせずとも相手の考えているコトを理解し、相手の為に行動をするという意味です。
3️⃣:言葉で解決するドイツ人
一方で、表の一番左側に位置するドイツ語。サッカーチームで働いている時も、日本との違いを感じるコトがよくあります。
サッカーをしている時…
女子サッカーは、ケガが非常に多いスポーツです。
急遽、欠員が出てしまい、予定していたトレーニングができないという時もあります。
そんな時、サッカーができるスタッフがトレーニングに参加しなければなりません。
私も、よくチームのトレーニングに人数合わせで参加するコトがあるのですが…
その際、日本との違いを感じるコトがあります。
『このタイミングで顔が上がってるんだから、走り出してくれよ…気がきかないな…』
『俺が前に出たんだから、空いたスペースを埋めておいてくれよ…』
この様な場面で、日本人同士であれば、空気を読みながら形になるはずです。
しかし…
ドイツの場合は、最初はぎこちなくても、休憩時間に選手同士が物凄い勢いで意見交換して細かい部分の修正をするので、言葉を交わした後に形になる印象です。
トレーニング指導をしている時…
私は、現地のスタッフと比較して言葉にハンディがあるので、デモンストレーションと言葉を併用しながらトレーニングを選手に伝えています。
始めの頃は、『もっと、言葉で説明してくれないかしら?』と言われるコトがありました。
私自身、気をつけていたにも関わらず、この様な意見が出るというコトは、それだけ、日本とドイツでコミュニケーションの違いがあるというコト。現地のスタッフは、複雑なトレーニングも言葉のみで解決する傾向があるので、毎回のトレーニングで関心しています。
治療をしている時…
現在は、選手とも信頼関係が築けているので、こんなコトもありませんが…
まだ、チームで働き始めて間もない時に…
最高の治療をして選手自身も、その効果を実感しているにも関わらず、言葉での説明が少ないので納得してもらえないというコトがありました。
ドイツ人の中でも、特に言語への依存度が強い選手が、この様な傾向を持っています。
違いがあって、非常に面白いと感じました。
4️⃣:まとめ
日本とドイツのコミュニケーションの仕のどちらが良いというわけではなく、大きな違いがる様に感じています。
海外にチャレンジする選手、コーチ、トレーナー、に関わらず…
この違いを理解できているかできていないかで、職場での立ち位置も変わってくるハズです。
是非、これからチャレンジを考えている方に読んでいただけると幸いです。
それでは。
Yuki